Fleetwood Mac Discography [Artist EFG]
Fleetwood Mac
フリートウッド・マックはイギリス、アメリカのバンド。サヴォイ・ブラウンやスタンウェブズ・チキン・シャックとともに、三大英ブルース・ロック・バンドとして知られた1960年代から1970年代初頭までのフリートウッド・マックと、後にアメリカ人メンバーを加えるなどして徐々に音楽性を変え、1970年代半ば以降には全米ナンバーワンを獲得する人気ポップ・バンドへと変貌していったフリートウッド・マック。そうした彼らの活動の軌跡は他にはないユニークなもので、2008年には結成40周年を迎えた。
Fleetwood Mac - Black Magic Woman
フリートウッド・マックが結成されたのはブリティッシュ・ブルース・ブーム全盛の頃。ロッド・スチュアートが在籍したことで知られるショットガン・エキスプレス、ジョン・メイオール率いるブルースブレイカーズで一緒に活動していたミック・フリートウッド(ds)、ピーター・グリーン(g,vo)らを中心にして、1967年、ロンドンで結成された。他のメンバーは、元レヴィ・セット・ブルース・バンドのジェレミー・スペンサー(g,vo)、元音楽教師という経歴を持つボブ・ブランニング(b)だった。
1967年8月、クリームやチキン・シャックらとともにナシュナル・ジャズ&ブルース・フェスティヴァルに参加。彼らのプレイは好評を得るが、9月にはボブが脱退し、ブルースブレイカーズ時代の同僚、ジョン・マクヴィー(b)が加入するというメンバーチェンジが行われている。
11月、"I Believe My Time Ain't Long"でシングル・デビュー。1968年2月、1stアルバム「Peter Green’s Fleetwood Mac」をリリース。全英4位を獲得し、シングル "Black Magic Woman"(後にサンタナがカヴァーし大ヒット)もヒットさせている。
英ホワイト・ブルース・シーンの注目株として人気を集めるようになった彼らは、68年に2ndアルバム「Mr. Wonderful」をリリース。同時期に元ボイラーハウスのダニー・カーワンが3人目のギタリストとして加入している。
ヨーロッパではシングル"Albatros"がヒット・チャートに昇るなど欧州でもセールス面でも好調の兆しを見せ始めていた。カーワン加入後、米国編集盤の2ndアルバム「English Rose (英吉利の薔薇)」(69)、 つづいて「The Pious Bird of Good Omen (聖なる鳥)」(69)など、2枚のアルバムをリリース。
それと前後して、1969年1月、ブルースの故郷とも言えるシカゴのチェス・スタジオに渡米してウイリー.ディクソンやバディ・ガイ、オーティス・スパンなどと共演。そのツアー中の演奏を収録したセッション・アルバム「Blues Jam in Chicago, Vol. 1」(69)、「Blues Jam in Chicago, Vol. 2」(69)もリリースされた。
The Original Peter Green's Fleetwood Mac
The Original Peter Green's Fleetwood Mac
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony International
- 発売日: 2004/09/07
- メディア: CD
また69年には、ブルー・ホライゾン・レーベルからリプリーズに移籍し、同年にアルバム「Then Play On」をリリース。シングル"Oh Well"が全英No.1になり、彼らは人気を持続したが、ブルース好きであるピーター・グリーンはグループの方向性と意見が合わず、70年5月に脱退してしまう。
そのピーター・グリーンが在籍していた、70年2月5~7日の3日間、ボストン・ティーパーティでの貴重なライヴ音源も「Live in Boston 1」「Live in Boston 2」として、リリースされている。
ピーター・グリーンの脱退はフリートウッド・マックの音楽性を根底的に変える要因となった。70年、3rdアルバム「Kiln House」をリリース。
71年2月、ジェレミー・スペンサーが脱退。そこで新たに迎えられたメンバーが、チキン・シャックの元メンバーで70年春からマックのツアー・メンバーを務めていたクリスティン・パーフェクト(key,vo、後にジャスティン・マクヴィーと結婚。クリスティン・マクヴィーとなる)、そしてアメリカ西海岸出身のボブ・ウェルチ(g,vo、元ヘッド・ウエスト)だった。新たな編成となった彼らは、71年9月、4thアルバム「Future Game」をリリース。この時期からアメリカに進出し、全米での成功に照準を合わせはじめる。
72年3月、5thアルバム「Bare Trees (枯れ木)」をリリース。
その後ダニー・カーワンに代わって、スティーヴ・ナイ(Key)、ボブ・ウェストン(g)、元サヴォイ・ブラウンのデイヴ・ウォーカー(vo)が加入。73年3月、6thアルバム「Penguin」をリリース。
デイヴ、スティーヴが脱退した後、73年10月、7thアルバム「Mystery To Me (神秘の扉)」をリリース。
ボブ・ウィストン脱退後、74年9月、8thアルバム「Heroes Are Hard to Find (クリスタルの謎)」をリリース。
これらは全米制覇といった成果には至らなかったものの、メンバー・チェンジを繰り返していく中で、フリートウッド・マックは徐々にサウンド・スタイルの地盤固めをしていった。
そんな彼らがコンテンポラリーなポップ、ロック・サウンドで全米制覇を成し遂げるヒット作を発表したのは1975年のこと。脱退したボブ・ウェルチに代わり、元ニックス&バッキンガムで活動していたスティーヴィ・ニックス(vo) とリンジー・バッキンガム(g,vo) を迎え入れ、1975年7月、9thアルバム「Fleetwood Mac」をリリース。当初は大きな話題とはならなかったものの、"Over My Head"、"Rhiannon"、"Say You Love Me"といった全米10~20位に入るヒット・シングルの後押しもあり、アルバム自体もセールスを伸ばし全米No.1を獲得。最終的に全米70週連続チャートインという記録を打ち立てた。
77年2月、10thアルバム「Rumours (噂)」をリリース。 シングル"Dreams"、"Go Your Own Way"、"Don't Stop"、"You Make Loving Fun"など全米トップ10入りする大ヒット、アルバムも32週間No.1に輝いたモンスター・ヒット、発表から2年で1500万枚という売り上げを記録した。
Fleetwood Mac - Dreams
79年10月、アルバム「Tusk (牙/タスク)」をリリース。LP時代の当時2枚組ということもあり、前2作ほどのセールスには及ばなかったが、それでも全米4位を獲得。
またこの後、79年末から80年秋にかけて行われたワールド・ツアーの模様は、80年12月、アルバム「Fleetwood Mac Live」 としてリリースされた。
約2年ほど、各メンバーのソロ作などが続き、グループとして休止状態を過ごした彼らは、82年6月、アルバム「Mirage」をリリース。全米No.1に返り咲くアルバムとなる。しかし、この後行われる予定になっていたコンサートがスティーヴィの急病によりキャンセル、その後5年間、活動を停止してしまう。
Fleetwood Mac - Gypsy
ファンの間でも解散ということが半ば公然としかけていた1987年4月、アルバム「Tango In The Night」をリリース。アルバム・チャート全米7位、全英No.1を獲得。しかし予定されていたワールドツアーの矢先にリンジー・バッキンガムが脱退。ツアーは、ビリー・バーネット(g,vo)、リック・ヴィト (g)の2名を加えて敢行された。
88年、ベスト盤「Greatest Hits」をリリース。
90年4月、アルバム「Behind The Mask」をリリース。
92年11月、結成25周年を記念するボックス・セット「25 Years: The Chain」をリリース。しかし間もなくスティーヴィはリック・ヴィトとともに脱退、クリスティンもライヴ活動への不参加を表明する。フリートウッド・マックはボニー・ブラムレットの娘で、以前ミックの率いたバンドであるZooにも参加した経験を持つベッカ・ブラムレット(vo)、トラフィックやソロ活動で知られていたデイヴ・メイソン(g,vo)を迎え、新たなグループ編成で再スタートを切ることになる。
95年10月、アルバム「Time」をリリース。ライヴには参加しないといっていたクリスティンもここには参加していた。全米アルバムチャートTOP200にチャートインせず、不発に終わる。
97年8月、アルバム「Dance」をリリース。リンジーのソロアルバムのレコーディングセッションにミックが参加したことを契機に、黄金期のメンバーが再集結。再結成ライブを行ない、ライブアルバム「Dance」が完成した。81年発表の「Mirage」以来となる全米No.1を獲得した。しかし98年、クリスティンが引退を理由に再離脱した(04年、ソロとして復帰)。
02年10月、「The Very Best of Fleetwood Mac」をリリース。
The Very Best of Fleetwood Mac
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Warner Bros.
- 発売日: 2002/11/27
- メディア: CD
03年4月、クリスティンを除く黄金期メンバー4人による本格的な復活アルバム「Say You Will」をリリース。ライブツアーも大きな話題となり、全米3位の大ヒットを記録した。
その他の編集、ベスト盤など
Live at the Marquee, 1967 (1992)
Live at the BBC (1995)
The Complete Blue Horizon Sessions 1967-1969 (1999)
The Complete Blue Horizon Sessions 1967-1969
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony Mid-Price
- 発売日: 1999/11/23
- メディア: CD
Alone with the Blues (2000)
Jumping at Shadows: The Blues Years (2002)
Jumping at Shadows: The Blues Years
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sanctuary
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: CD
Green Shadows (2003)
The Essential Fleetwood Mac (2007)
The Supernatural (2007)
Albums
1968 Fleetwood Mac
1968 Mr. Wonderful
1969 Then Play On
1970 Kiln House
1971 Future Games
1972 Bare Trees
1973 Penguin
1973 Mystery to Me
1974 Heroes Are Hard to Find
1975 Fleetwood Mac
1977 Rumours
1979 Tusk
1982 Mirage
1987 Tango in the Night
1990 Behind the Mask
1995 Time
2003 Say You Will
Live Albums
1980 Live
1997 The Dance
2004 Live In Boston
Compilations
1969 English Rose
1969 The Pious Bird of Good Omen
1969 Blues Jam in Chicago, Vols. 1-2
1971 Greatest Hits
1988 Greatest Hits
1992 25 Years - The Chain
1999 The Complete Blue Horizon Sessions 1967-1969
2002 The Best of Peter Green's Fleetwood Mac
2002 The Very Best of Fleetwood Mac
2007 The Essential Fleetwood Mac
2008 Perfect Days
Archival releases
1971 The Original Fleetwood Mac
1992 Live at the Marquee, 1967
1995 Live at the BBC
1998 Masters: London Live '68
1998-2000 Live at the Boston Tea Party, Vols. 1-3 recorded Feb 5-7, 1970
1998 The Vaudeville Years of Fleetwood Mac: 1968 to 1970 (2 CD)
1999 Shrine '69 (live 1969)
2000 Original Fleetwood Mac: The Blues Years (3 CD)
2001 Show-Biz Blues: 1968 to 1970 Volume 2 (2 CD)
2002 Jumping at Shadows: The Blues Years
2005 Men of the World: The Early Years (3 CD)
2009-02-25 02:50
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